【映画】ピザ! ネタバレあらすじ感想 インドの貧富の差を感じる映画 ハートウォーミングコメディ
2021年に公開されたインド映画 その名も ピザ!
南インドのスラム街が舞台となったストーリーです。
貧富の差がリアルに描かれており、とてもメッセージ性の強い映画だと思います。
インド映画ですが、ミュージカルではありません。
今回はそんな映画 ピザ! をご紹介いたします。
ネタバレする内容となっていますので、予めご了承ください。
あらすじ概要
まずは、映画のあらすじ・ストーリーをご紹介いたします。
あらすじ
※イメージです
南インドのスラム街に住む家族。
小屋のような住宅が密集するエリアに、おばあちゃん、お母さんと小学生くらいの兄弟2人の4人が暮らしていました。
父親は逮捕されており、釈放してもらうためにお母さんはお金を弁護士に少しずつだが渡していました。
しかし、大金を弁護士に渡さないと釈放されないと言われ、一向に状況が改善されないのでした。
そんな中でも、男の子2人兄弟は貧しいながらも楽しく暮らしていました。
「食事は残さず食べなさい」と注意されていて、お腹いっぱいのときはポケットにご飯を隠すのでした。
スラム街近くの空き地では、子供達が手造りの道具でクリケットを楽しんでいました。兄弟は空き地に行くと、クリケットはせずに木に登っていきます。兄弟は鶏卵が食べられないのでカラスの卵を巣から盗んで食べるのでした。
兄弟はお金がない為、線路に行って石炭を拾ってお金にしていました。
石炭を運ぶ貨物列車から、落ちた石炭を集めてお母さんの生活費の足しにしているのです。
石炭を運ぶ途中にお金持ちが暮らすエリアがあり、柵で仕切られています。
その、スラム街の子供が入れない公園ではお金持ちの子供がラジコンで遊んでいました。
お金持ちの男の子と柵越しに話して、仲良くなっていました。
そんな街のそばに、ある日ピザ屋さんができます。
人気の俳優シンブが食べ、テレビCMでも映像が流れてきた。
兄弟はその美味しそうな映像を見て、どうしても食べたいと思うのでした。
序盤
しかし、300ルピーもするピザは1ヶ月分の給料に相当します。
それは、コンテナ一台分の石炭を払わなければならないほど。
それに、スラム街に住む家族には住所がなく、配達してもらうことも出来ません。
ピザが食べたい兄弟はお金を貯めることにします。
いつものように線路で石炭を拾っていると、そこで友達になったおじさんの通称ニンジンに石炭がたくさん置いてある場所を教えてもらいました。
そこから2人は石炭たくさん集めて換金所へ持っていき、たくさんお金を集めることができました。
しかし、数日するとニンジンの姿が見えなくなっていました。
石炭拾いをしているおじさんに話を聞くと、石炭の集積所から石炭を盗んでいたとして警察に逮捕されたそう。
それを聞いた兄弟は、石炭拾いをやめ色々な方法でお金を集めました。
なんとか300ルピーを集めることができた2人はピザ屋さんへ向かいます。
しかし、汚い身なりをしていた為にガードマンに門前払いをされます。
中盤
あきらめきれない兄弟はキレイな服を買う為に再びお金を貯めることにします。
服を買うには200ルピー以上が必要です。
お金持ちの子にどこで服を買ったか聞くと、シティセンターで買ったとのこと。
頑張って200ルピーを貯めた2人はバスに乗ってシティセンターに向かいます。
しかし、実際に行ってみると大きなショッピングセンターが建っており、汚い服を着た状態では中には入れないと2人は再び悲しみました。
そこに、お金持ち家族が買い物を終えて出てきます。
路面で売っているお菓子が食べたいお金持ちの子供と、服が買いたい兄弟。
兄弟はお金と引き換えに服を手に入れることができました。
新品の服に着替えて意気揚々とピザ屋に向かいますが、スラムの子供だと知られている為、入り口で店員にビンタされ入ることが出来ませんでした。
スラム街に住む子供達はその様子を盗んだスマホで録画して2人を笑いました。
2人は打ちひしがれて家に帰ると、おばあちゃんが亡くなってしまっていました。
葬儀をしようとしますが、お金がないと母親が困っていると、兄弟はピザ代にとっておいた300ルピーを渡して葬儀をすることができました。
終盤
子供をビンタした映像を見たスラム街の人は、その映像をテレビ局に売らない代わりにピザ屋さんからお金をもらおうと試みます。
スラム街のリーダーは5000ルピーくらいになるだろうと思い、ピザ屋に電話すると、10万ルピー支払うと言われます。
子分には、6000ルピーで売れたと嘘をつき、自分の取り分を多くしようと考えていると、子分がテレビ局に7000ルピーで売ってしまいます。
そのことで、インド中にビンタの映像が流れ、ピザ屋は児童虐待をしたとして大問題になります。
連日テレビで問題が放送されていましたが、テレビを見ていなかった母親はそのことを町の人から聞き、急いで家に帰りますが、兄弟は姿を消していました。
ラスト
兄弟を使ってピザ屋さんからお金を取りたいスラム街の人たちと、兄弟を見つけて問題を解決したいピザ屋。
どちらも議員の力を借りて、兄弟を探すことにします。
もちろん母親も兄弟を探すのですが、そんな時警察が家に来てパトカーに乗るように言われます。
警察と一緒に兄弟を探していると、河原でニンジンと一緒にいる兄弟を見つけます。
母親の姿を見ると兄弟は駆け寄り、大きな騒ぎになってしまって怖くなったと心境を打ち明けます。
再びパトカーに乗る3人。
するとパトカーはなぜかピザ屋さんに向かい、到着すると店内に招かれます。
汚い身なりのまま店内に入ると、ピザをふるまわれ、今後無料でピザを食べていいとオーナーから言われます。
この行動により、ピザ屋は称賛され、議員もその恩恵を受けます。
兄弟は念願のピザを食べますが、実際食べると口に合わず「残しちゃおっか」と笑うのでした。
ネタバレ感想
ここからは、映画の感想を書いていこうと思います。
ストーリーについて
スラム街に住む子供達がピザを求めて様々な経験をしていくストーリー。
貧困の問題に加え、カースト制度があるインドでは差別がまだ残っています。
映画を通じて、スラム街に住む人が這い上がる為にはとてつもない努力が必要なのだと痛感させられました。
また、完全なハッピーエンドではなく、結果としてはお金持ちと議員が株を上げる形になっているところもとてもリアルで、無知なで金銭感覚の乏しいスラム街の方々は知らず知らずのうちに損をしてしまいます。
また、弁護士に釈放すると言いつつお金を搾取されてしまうところやお金のあるピザ屋の方に協力する議員など、スラム街の方は虐げられてしまう資本主義の闇の部分を感じます。
狭いエリアでしか生活が出来ず、学校にも行けない方々の教育環境についてもいろいろと感じ取ることができました。
演出について
インド映画はミュージカル調なものが多い印象を持っていたのですが、本作はミュージカル要素がなくしっかりとしたストーリーの映画なのもよかったです。
また、スラム街での生活がかなりリアルに描かれていて、かなり心に響く映画だと思います。
コメディ要素も多く入っていて、最初から最後まで楽しく見ることができました。
キャストについて
兄弟がとても素敵でした。
お兄ちゃんはスラム街に住みながらもスマホを盗む事をやらなかったり、お金持ちからピザを貰おうとしなかったりと男気のあるキャラクター。
また、弟はとても可愛くて人懐っこいキャラクター。
この二人がピザを求めて頑張る姿は、頑張ってほしいと引き付けられました。
まとめ
この映画を見て、日本を遥かに上回るインドの格差社会が少し垣間見れた気がしました。
また、貧困により教育が受けれないことによる弊害や、スラム街を抜け出すことの難しさも感じることができました。
一方で、スラム街で暮らす人々は悲観的ではなく日々の暮らしを楽しみながら生きていて、貧困=不幸ではないのだろうとも感じるのでした。
大筋のピザを求める話だけでなく、細かな心情などを推察しながら見るとより一層楽しめる映画だと思います。
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