2021年に公開された映画「キャラクター」
菅田将暉さんとSEKAI NO OWARIのFukaseさんが出演したことで話題となった作品です。
今回は、映画 キャラクター についてご紹介いたします。
ネタバレがありますので、ご理解の上ご覧ください。
あらすじ・ストーリー
※イメージです
映画 キャラクターのあらすじをご紹介いたします。
序盤
主人公の売れない漫画家山城圭吾(菅田将暉)は、アシスタントとして雇われる漫画家さんからの依頼で、幸せそうな家のスケッチに出かける。
とある家の前でスケッチをはじめる山城だが、スケッチをしている家からの音楽がうるさいと隣人から注意をされ渋々注意をしようと家に入ると、4人家族が猟奇的に惨殺されている現場に遭遇してしまう。
その際山城は、逃げる犯人(Fukase)の顔を目撃する。
警察官である清田俊介(小栗旬)と真壁孝太(中村獅童)に事情聴取をされる山城は、事件現場を目撃した一部始終を話すが、犯人を目撃したことは話さなかった。
事件を解決しようとする警察は、前科のある辺見(松田洋治)に事情聴取をしたところ、「私がやりました」と自供したことで殺人の容疑で逮捕する。
しかし、動機が不十分で凶器も出てきていない状況から、清田は辺見逮捕に疑問を持つ。
中盤
今まで、漫画にリアリティーがないと出版社にダメ出しを受けていた山城だったが、目撃した事件を漫画にすることで大人気漫画家となる。
目撃した事件をはじめ、漫画の中で猟奇的な殺人を行う主人公は、自分が目撃した犯人(Fukase)を描いていた。
そんなある日、山道で4人家族が惨殺される事件が発生する。
駆け付けた清田と真壁は、事件が山城が描いた漫画のシーンにそっくりであると気が付く。
清田は、山城が事件にかかわっているとして話を聞きに行くが、山城は”漫画の犯人は創作物だ”と回答するのだった。
ガード下のバーで山城が酒を飲んでいると、後をつけていたのか清田が隣に座り、一緒に酒を飲む。
電話が鳴り、清田が店を出て話をしていると、入れ違いに両角と名乗る男が山城にファンだと言い近づいてくる。
両角の顔を見ると、最初の殺人現場で目撃した犯人(Fukase)であった。
両角はストーリー展開に悩む山城に”いいストーリーがある”とストーリーを耳打ちし、その場を去る。
山奥での事件で見つかった凶器から、始めの事件のDNAが検出され、辺見の犯行でないことが判明する。
辺見は記者会見を開き、警察に供述を強要されたと主張するのだった。
両角の存在に徐々に恐怖を感じる山城。
ある日、妻である夏美(高畑充希)が妊娠し、一緒に病院に付き添っていた。
駐車場を歩いていると、物陰から両角が現れる。
両角は夏美にマンガの共作者だと伝え、「子供が生まれるとは幸せの絶頂でしょう」と語り掛ける。
急いで車に乗った山城は、そこで最初の事件で両角を目撃していたことを明かした。
また、清田にも両角が犯人であることを伝え、漫画の連載を打ち切ることを決意する。
一方、清田は両角の職場を突き止めることに成功し、そこから実家を訪問する。
実家に暮らす両角の母は、清田に卒業アルバムを見せると、両角(Fukase)とは似ても似つかないことが判明する。
両角(Fukase)は借金を抱える両角から戸籍を購入していたのだった。
終盤
清田は山城の書く漫画から、”九条村”の事件にたどり着く。
九条村とは1992年に廃村となった村で、この村ではかつて4人家族が幸せの象徴とするカルト教団が存在し、信者である20組の4人家族が暮らしていた。
山城はその事件のスクラップブックを作成しており、漫画のネタとしていた。
清田は、山城からスクラップブックを借りて警察署に戻ろうとする。
すると途中、ナイフを持った辺見に襲われ、滅多刺しにされ死んでしまう。
橋の上からその様子を見る両角は「惜しかったね。良い所まで行ったのに」とつぶやくのだった。
清田の葬儀が行われる中、山城は真壁との会話から休載していた漫画の最終回を書くことを決意する。
最終回が掲載された雑誌が販売され、それを手に取った両角は「そう来たか」と笑うのだった。
結末
漫画の結末は、漫画家の家族が襲われて、漫画家が刺されるという内容だった。4人家族を狙う犯人をおびき出すため、山城は漫画と同じシチュエーションにするため、自分の両親と妹に協力してもらい、防弾チョッキを装着し、警察の警備の下、両角を待っていた。
すると、山城のスマホに着信がくる。死んだはずの”清田刑事”と通知されている。
電話に出ると、清田からスマホを奪った両角だった。
両角は”先生(山城)の実家は幸せな家庭ではない”と指摘をし、”本当に幸せな家族を奪う”と言い残し電話を切る。
山城の家族は、両親が再婚しており、妹も血がつながっていなかったのだ。
山城は急いで妻の夏美に電話をし、お腹の中の赤ちゃんについて尋ねると、双子であることが判明する。
両角の狙いが妻と子供であることを確信した山城は、急いでタクシーで自宅に向かう。
マンションのエントランスで山城は両角に襲われる。両角は山城の両足をナイフで刺した後、自宅のドアを開けさせる。
夏美も両角に襲われ、逃げれないように両足をナイフで刺されたところで、山城が”ストーリーの通り、俺を殺せ”と両角にいい、両角は山城をナイフで刺す。
しかし、防弾チョッキを着ていたため指すことができず、山城は両角のナイフを奪い取ることに成功する。
山城は両角を襲い、とどめを刺そうとする。そこへ真壁刑事が到着し、山城にやめるように説得するが、それでも山城はとどめを刺そうとしたため、真壁は防弾チョッキを着た山城を拳銃で打ち、山城は両角に重なるようにして倒れる。
山城と両角が重なっているところは、漫画のラストシーンとは真逆の状態だった。
その後、一命を取り留めた山城は病院に入院。夏美は無事に双子の赤ん坊を出産する。
真壁らは両角のアパートを捜索し、幸せそうな4人家族の信者の写真を発見。“九条村”で生まれた信者の子供たちは無戸籍の者が多く、真壁は両角も無戸籍の子供だったのだろうと推測するのだった。
法廷に立った両角は辺見との関係を問われ、辺見は自分のアシスタントであるとして、「僕は彼(辺見)ファンだったんだけど、そのうち彼(辺見)が僕のファンになって」と証言する。裁判長から「誰として裁かれていると思っていますか?」両角は「逆にお尋ねします。僕は誰なんでしょう?」と問い返すのだった。
ネタバレ感想
映画の印象
映画はすごく殺人シーンが多く、しかも猟奇的なのですごく恐怖を感じました。
また、両角は逮捕されますが、辺見がつかまっておらず、終盤のシーンでは夏美が誰かの視線(おそらく辺見)を感じる描写があります。
山城も両角とのやり取りで表情が一変してしまったことから、今後平穏な暮らしが訪れるとは思えないハッピーエンドのようでハッピーでない状態で映画が終了します。
事件を解決する寸前の清田が死ぬなど、ストーリーに展開も多くて面白い映画でした。
殺人シーンは結構グロいので、苦手な方は閲覧注意です!
題名の考察
特殊な生い立ちの両角は、サイコパスになってしまうことについてある程度理解できる部分がありますが、映画の中で辺見が清田を刺すシーンや、山城が両角を刺すシーンでは、2人とも常軌を逸した表情をしています。
また、一番最後「僕は誰なんでしょう?」というセリフと共に山城の無表情な顔が映し出されます。
殺人犯はあくまでキャラクターであり、一度人を刺してしまうと今までのキャラクター(人格)とは変わってしまうこと、いつでもきっかけがあれば人間は殺人犯になってしまうということを表していると感じました。
ツッコミどころ
映画を見ていて、なんでそんなことになるの!?ってツッコんでしまうシーンをご紹介いたします。
ツッコんじゃうと元も子もないのですが、、、(笑)
一人で家に帰る
山城は妻が危険だとわかると、一人でタクシーに乗り込み自宅に帰りますが、その場に真壁をはじめ警察官が数名いたので、誰か一人でも一緒に連れて帰れば問題なかったじゃん!!と思ってしまいました。
両角は忍者?
毎回幸せそうな4人家族を襲い、猟奇的に殺害する両角。
返り血を大量に浴びたジャージを着てそのまま自宅に帰ってくる両角が描かれるシーンがあるのですが、誰にも見られなかったの?と思ってしまいました。
全く人気のないど田舎に住んでいるわけでもないのに、誰にも見られずに帰れるなんてまるで忍者みたいです。
また、妻が襲われるとわかり山城が自宅に帰るシーンでは、山城は周囲を確認しながら自宅に帰りましたが、どこからともなく両角が現れます。
隠れ見の術でも使っていたのでしょうか。。。
まとめ
漫画家を目指す山城の心情や、清田の推理など、考えさせられる展開が多く、見どころが満載の映画でした。
Fukaseさんはホントにサイコパスなんじゃないかと思わせるほどの迫真の演技で、見ていてとても引き込まれました。
「キャラクター」は小説・マンガにもなっていて、それぞれラストが異なるので見比べてみるのもおススメです!
それではまた!!
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